眼底血管造影時の循環動態に関する後ろ向き観察研究
ご協力のお願い
このたび当院では、当院にて眼底血管造影検査を受けられた患者さまであって選択基準を満たす方の診療情報を用いた下記の医学系研究を、倫理委員会の承認ならびに病院長の許可のもと、倫理指針および法令を遵守して実施しますので、ご協力をお願いいたします。
この研究を実施することによる、患者さまへの新たな負担は一切ありません。また患者さまのプライバシー保護については最善を尽くします。
本研究への協力を望まれない患者さまは、問い合わせ先までお申し出くださいますようお願いいたします。
1.研究課題名
眼底血管造影時の循環動態に関する後ろ向き観察研究
2.この研究の目的
眼底血管造影検査は、加齢黄斑変性や糖尿病網膜症、網膜や脈絡膜の血管の病気、ぶどう膜炎など、目の中の病気の診断や治療方針を決めるために行う検査です。検査では、フルオレセイン(Fl)やインドシアニングリーン(ICG)という造影剤を腕の静脈から注射し、特殊なカメラで目の奥の血管や血流の様子を詳しく観察します。造影剤は、体にとって安全なものですが、まれに吐き気や嘔吐、皮膚の赤みやかゆみ、じんましん、くしゃみ、喉の腫れ、息苦しさ、血圧の低下、ショックなどの副作用が起こることがあります。特にアレルギー体質の方や心臓・腎臓・肝臓に病気のある方は注意が必要です。そのため、検査の前には持病やアレルギーの有無を確認し、検査中は医師や看護師が立ち会い、血圧や脈拍、心拍数を常に確認しながら進めていきます。当院では、検査の前後に血圧や脈拍、心拍数を記録し、今後の検査の安全のためにデータとして保管しています。また、これまでに検査を受けた患者さまのデータを分析することで、検査中の全身の状態がどのように変化するかを調べ、より安全な検査の実施に役立てることができます。
3.対象となる患者さま
2020年1月~2024年12月までの間に当院にて眼底血管造影検査を受けた患者さま
4.研究機関
倫理審査委員会承認後〜2025年12月31日まで
利用開始予定日:2025年5月20日
5.研究の方法
眼底血管造影検査を実施した患者さまの造影の検査前、検査中、検査後のデータなどを診療情報(カルテ)から収集して使用します。
6.利用する診療情報
以下の診療情報を使用します。
① 年齢、性別、基礎疾患、現病歴、内服薬
② 血圧、脈拍・心拍数、不整脈の有無
③ 体重
④ 血液検査データ
⑤ 眼底血管造影検査時の副作用
7.データの管理について
データ保管の際には、カルテ番号以外に、データ保管用の識別番号が付けられます。個々の検査結果は個人情報を排除し、データ保管専用の識別番号のみで管理します。検査結果と個人を結びつける必要のある場合には、個人とデータ保管専用の識別番号を照合するための一覧表である「連結表」を使用します。「連結表」は各施設の個人情報管理者の下で厳重に保管され、研究責任者および研究分担者以外が連結表をみることは出来ないようになっています。
8.研究機関名および研究責任者名
機関名/住所/電話番号 | 研究者(職名/氏名) |
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医療法人明和会宮田眼科病院 宮崎県都城市蔵原町6-3 TEL: 0986-22-1441 |
責任医師: 理事長 宮田 和典 担当医師 上田 晃史 岩崎 琢也 |
9.個人情報等の取扱い
1)本研究で取り扱う患者さまの個人情報は、氏名・年齢・性別のみです。その他の個人情報(住所、電話番号など)は一切取り扱いません。
2)本研究で取り扱う患者さまの診療情報は、個人情報が特定できないような匿名化した研究用識別コードにより管理し、使用します。
3)患者さまの個人情報と匿名化した診療情報を結びつける対応表は、各研究施設内のみで管理し、当院においては個人情報管理者が研究終了するまで鍵を掛け管理します。また、研究計画書に記載された所定の時点で完全に抹消し、破棄します。
4)本研究によって得られた成果を学会や論文などに発表する場合は、研究対象者にプライバシー上の不利益が生じないよう、適切に匿名化されていることを確認した上で公表を行います。
10.研究対象者に生じる負担並びに予測されるリスクおよび利益
本研究は診療情報を用いて行われるため、患者さまへの医療上の利益・不利益はありません。社会的な危険性と不利益に関して、研究情報の漏洩被害が考えられますが、上記のように個人情報が守秘・保護されますので、この危険性はないよう対処致します。
11.本研究への参加を希望されない場合
患者さまやご家族が本研究への参加を希望されず、試料・情報の利用又は提供の停止を希望される場合は、下記の問い合わせ先へご連絡ください。一度ご協力いただいた後でも随時撤回することが可能です。ご協力いただけなくても、患者さまに不利益は生じませんのでご安心ください。ご協力頂けない場合、共同研究期間へ提供された情報も含め、得られた情報は全て破棄します。ただし、ご協力頂けない旨の意思表示があった時点で既に研究結果が公表されていた場合など、データから除けない場合もあります。すでに研究結果が公表されている場合など、ご希望に添えない場合もございます。
12.研究に関する情報公開
患者さまが希望すれば、研究にご協力いただいた患者さまの個人情報等の保護およびこの研究の独創性の確保に支障がない範囲内で研究計画書や研究の方法に関する資料の患者さまへの閲覧開示を検討いたします。開示をご希望される場合は、問い合わせ先にご連絡ください。
13.研究の資金源と利益相反
臨床研究を行うにあたって、企業の利益のために公正で適正な判断が損なわれることが第三者から疑われる状態になることがあります。このような状態を「起こり得る利害衝突(利益相反)」と呼びます。この研究は、研究機関の研究費でまかなわれるために、このような利益相反はありません。