IPL Intense Pulsed Light
IPL(intense pulsed light)は、照射した光が色素に吸収されるときに発生する熱で組織を選択的に破壊します(selective photothermolysis)。眼科領域ではMGD(meibomian gland dysfunction)に対する治療として利用されています。IPLは、selective photothermolysisにより①拡張血管を凝固させて炎症を軽減する②生じた熱エネルギーにより粘性の高いマイバムを融解し閉塞したマイボーム腺の導管を拡張させることで、MGDに対する治療効果を発現させます。
当院では2021年よりLumenisⒸ社のM22TM IPL(上図)を導入し、MGDに対するIPLを開始しました。両側のこめかみから頬部、鼻に13~15ヶ所、一度の治療で各2回ずつIPLを照射します(下図)。3~4週間毎に行う4回の治療で1セットとなり、概ね4回(1セット)以上行うことで症状の改善がえられます。また、治療後にマイバムを圧出することで治療効果が高まるとされており、症状や所見に応じて併用を行います。
M22TM IPL Lumenis(C)社
IPL 照射